投稿者: fumikanridaze

  • 信用金庫からの転職で活かせるスキルは?実績がなかった私が強みを見つけた方法

    「自分にはスキルがない」と感じていた転職前

    転職活動を始めたころ、私は自分にスキルがあるとは思っていませんでした。

    新卒の就職活動では自分の強みを「課題解決力」と話していましたが、社会人になってからは、学生時代に直面する課題と仕事で直面する課題は違うと感じるようになり、転職の時点では「課題解決力が自分の明確な強みだ」という確信は持てていませんでした。

    結果的に転職活動では課題解決力をアピールすることになりましたが、自信満々に「これが自分の強みだ」と思っていたというより、面接で強みを説明するために、後で紹介する保育園での経験を整理して使ったという感覚に近いです。

    信用金庫時代は、営業数字を十分に上げられず、上司から叱責を受けることもありました。自分では「これといった実績がない」と感じており、特に融資獲得の実績が少なく、転職で何をアピールすればいいのか不安でした。

    少額の設備資金融資を1件獲得できた経験はありますが、1か月ほど通い続け、お願いする形で融資を受けてもらったという認識で、胸を張れる営業実績だとは当時も今も考えていません。

    信用金庫で働く中で、できるようになったこと

    華々しい実績はなかった一方で、日々の業務の中で少しずつできるようになったことはいくつかあります。

    一つは、電話での対応です。定期預金の電話勧誘では、最初は緊張して何を話せばいいか分からず、頭が真っ白になることがありました。それが繰り返すうちに、徐々に自然に話せるようになりました。特別な訓練を受けたというより、単純に「慣れたのだと思う」というのが私自身の認識です。

    もう一つは、決算書の読み方です。私の場合、ほんの少し読めるようになった、という程度のものです。売掛金などの項目について、過年度との推移や取引先の状況を見て、「不良資産に該当するかもしれない」と考え、気になる点を上司へ相談できるようになりました。

    自分一人で判断して処理していたわけではなく、気づいたことを上司に相談できるようになった、というレベルの話です。

    もう一つは、上司への報告の仕方です。最初は報告の順序がまとまらず、最後には「何を話しているのか」「上司に何をしてほしいのか」が伝わらなくなることがありました。そこで結論から話すことを意識するようになりました。

    まだ話が長くなることはありましたが、少なくとも自分の意図を以前より伝えられるようになったと感じています。

    いずれも、大きな成果と呼べるようなものではありません。ただ、こうした「できるようになったこと」の一つひとつが、後で紹介する強みの整理につながっていきました。

    保育園への提案と、そこから生まれた自分の変化

    信用金庫時代、担当していた保育園の園長から、コロナ禍で保護者向けの施設見学ができないという話を聞いたことがあります。そこで、施設内を動画で撮影してYouTubeなどで見てもらう方法を提案しました。

    保護者から良い反応があり、園長にも感謝してもらえました。その後、園長が投資信託を購入することにもつながりました。この提案が融資の獲得につながったわけではありません。

    この経験を通じて、私自身の中で顧客との向き合い方に変化がありました。

    それ以前の私は、顧客と話すときに「融資の需要はないか」という基準で対話することを意識していました。保育園の経験以降は、「この顧客はいま何か困っていることはないか」という基準で話を聞き、課題があれば提案することを意識するようになりました。

    この変化は、実績の大小そのものよりも、私にとって大きな意味を持っていると感じています。

    転職活動で役立った「行動実績」の整理方法

    転職活動を始めたころ、転職エージェントから経験の整理方法を教えてもらいました。これが私にとって非常に役立ちました。

    整理の流れは次のようなものです。

    1. 意識したこと
    2. 行動
    3. 結果
    4. 自分の変化

    私は営業実績そのものに自信がなかったため、保育園での経験をこの流れで整理し、面接で話せるようにしました。

    この整理方法は、転職してから振り返って思いついた後付けの説明ではなく、実際の転職活動の当時に使っていたものです。

    ただし、これは私が転職エージェントから教えてもらって役立った経験であり、「転職エージェントを使えば誰でも強みが見つかる」ということを言いたいわけではありません。

    特別な成功体験がなくても、日常業務から探してよい

    私の考えでは、店舗の実績や営業数字だけが「実績」ではありません。

    自分が何かを意識して行動し、その結果が生まれ、その経験によって自分の考え方や行動が変わったのであれば、それも自分の中の「行動実績」として整理できると考えています。日常業務の中から探してもよいはずです。

    仕事のほとんどは日常的なことの積み重ねです。特別な成功体験があるに越したことはありませんが、自分がどんな人間なのかを説明できるのであれば、日常的な経験から探してよいというのが私の考えです。

    ただし、「確認しています」「電話対応しています」のように事実だけを述べても弱いというのが私の実感です。その先を説明できなければ、「だから何?」で終わってしまいます。

    なぜそうしたのか、何を意識したのか、どう行動したのか、どんな結果になったのか、その結果自分がどう変わったのか、というところまで深掘りすることが必要だと感じています。

    職務経歴書には書ききらず、面接で深掘りできるようにした

    保育園の事例は職務経歴書にも書きましたが、詳しくすべてを書いたわけではありません。書類に書いた内容を面接でそのまま繰り返すと内容が重複してしまうため、面接で深掘りして話せる余地を残しておきました。

    少なくとも私が受けた面接では、営業実績について聞かれませんでした。一方で、「仕事をしていて、どんな課題をどのように解決したのか」という内容は聞かれました。

    保育園の事例については、なぜその提案をしたのか、自分で考えたのか、結果はどうだったのか、といったことを聞かれた記憶があります。ただしこれは私の記憶にもとづくものであり、面接ごとに必ず同じ質問がされるということではありません。

    今振り返ると、結果の大きさよりも「なぜそうしたのか」を自分の言葉で深掘りして説明できる経験を選ぶ方がよいと私は考えています。そのほうが「自分はどんな人間なのか」を相手に伝えやすいと感じているためです。

    ただし、これは私自身の転職経験にもとづく考え方であり、採用全般における絶対的な正解だと断定するものではありません。

    信用金庫の専門知識・資格は転職先でどうだったか

    私の場合、信用金庫で身につけた金融商品や融資に関する専門知識のほとんどは、現在のエンジニア業務では直接使っていません。同僚からローンやNISAについて相談され、知っている範囲で答えることがある程度です。

    金融系の資格についても、エンジニア転職で使えるスキルだとは当時考えていませんでしたし、現在のエンジニア業務で役立っているとも感じていません。

    ただし、これはあくまで私自身の転職先・仕事内容での話です。金融系のシステムに関わる仕事など、内容によっては状況が異なる可能性があるため、「金融資格はエンジニア転職では役に立たない」と一般化するつもりはありません。

    一方で、確認を繰り返す習慣や、相手の立場や反応を考えて伝え方を選ぶ習慣など、信用金庫時代の行動そのものが転職後に結果的に役立ったと感じているものもあります。

    この点は「信用金庫から異業種へ転職できる?私がエンジニア転職で感じた活かせる経験と足りなかったもの」で詳しく紹介しているため、ここでは触れる程度にとどめます。

    転職前には分からなかったこと

    私は今、「信用金庫で身につけたスキルを、そのまま転職先で使えるものにしよう」と無理に考える必要はあまりないと考えています。

    理由は、実際に転職して働いてみなければ、何が使えるかは分からないからです。「結果的にこれが使えた」というものはありますが、転職前の段階で「このスキルはエンジニアでも絶対に使える」と断定的に結びつけることは難しいというのが私の実感です。

    転職後、私は論理的思考力の必要性を強く感じるようになりました。アルゴリズムについても、自分で勉強する中や、転職後の仕事を通じて必要性を感じました。

    今、転職前の自分に一つだけ準備を勧めるとしたら、この論理的思考力です。

    論理的に考えることは、自分の行動実績を順序立てて整理することにもつながっていると私は感じています。ただし、「この行動実績の整理方法をやれば論理的思考力が身につく」ということまでは言えません。

    「自分にはスキルがない」と感じたら、行動実績を整理してみる

    自分には目立った実績がないと感じていても、それだけで転職先に話せるものがないとは限らないと私は考えています。

    まずは日常業務の中から、「意識したこと→行動→結果→自分の変化」という流れで一つの経験を整理してみてください。

    大きな成果である必要はありません。なぜそうしたのかを自分の言葉で説明できる経験であれば、日常業務の中から探して構わないはずです。

    信用金庫時代の経験が転職後にどう活きたのかを詳しく知りたい方は「信用金庫から異業種へ転職できる?私がエンジニア転職で感じた活かせる経験と足りなかったもの」、

    転職を考え始めたときの全体的な整理を知りたい方は「信用金庫から転職したい人へ|転職を考えたときに整理したこと」、

    転職先の選び方を知りたい方は「信用金庫からの転職先はどう選ぶ?私がITエンジニアを選んだ理由と求人選びの基準」もあわせて読んでみてください。

  • 信用金庫から異業種へ転職できる?私がエンジニア転職で感じた活かせる経験と足りなかったもの

    信用金庫から異業種へ転職して感じたこと

    私は信用金庫からIT業界のエンジニア職へ転職しました。業界が変わったことも、職種が変わったことも、どちらも私にとっては大きな変化でした。企業文化も仕事の進め方も大きく違い、転職直後はそのギャップに苦労しました。

    ただし、その苦労は「分からないことを一つずつ勉強して身につけていく」という性質のものであり、少しずつ対応できるようになっていったというのが私の実感です。信用金庫時代に感じていた負荷とは、性質が違うものだったと感じています。

    今は、信用金庫で働いた期間よりエンジニアとして働いた期間の方が長くなりました。転職後に営業の仕事へ戻りたいと思ったことはありません。ただし、これは私個人の実感であり、「異業種転職は簡単だった」と言いたいわけではありません。

    転職前は「前職経験は役立たない」と思っていた

    転職活動をしていたころ、私は、信用金庫での経験はエンジニアの仕事にあまり役立たないだろうと思っていました。営業職への転職であれば一部活かせるかもしれないとは考えていましたが、畑違いのエンジニア職では期待していませんでした。

    当時、採用されるかどうか以上に不安だったのは、転職後に仕事についていけるかどうかでした。プログラミングは少し勉強していましたが、十分理解できているという感覚はなく、この不安は転職活動中ずっと抱えていました。

    実際に持っていけたと感じる経験

    実際に働き始めてから、信用金庫時代の経験の中にも、転職後に活きたかもしれないと感じるものがいくつかありました。

    一つは、確認を繰り返す習慣です。信用金庫時代、契約書類に記入漏れや押印漏れがあると顧客のもとへ再訪問する必要が生じるため、何度も確認する癖がついていました。エンジニアになってからも、成果物の漏れやコードの書き間違いがないかを繰り返し確認する習慣として活きたかもしれないと感じています。

    もう一つは、相手の反応を見ながら言葉を選ぶという習慣です。信用金庫時代は、顧客や上司の反応を見ながら、どんな言葉なら受け入れてもらいやすいかを考えて話していました。転職後も、顧客や同僚にどう伝えるかを意識する場面で、この習慣に助けられたと感じています。

    エンジニアとして働く中で、物事をストレートに話す同僚もいて、その違いから自分が「相手の立場や反応を考えて言葉を選ぶ」習慣を持っていたことに気づきました。ただし、これは私が働いた環境での一例であり、「エンジニアは皆ストレートに話す」ということを言いたいわけではありません。

    転職後に新しく身につける必要があったこと

    一方で、転職後に新しく身につける必要があったことも数多くありました。一番大きかったのは、自分が扱う業務システムそのものの理解です。これは転職前にどうにかできるものではなく、転職後に一から身につける必要がありました。

    私が担当した保守業務では、まず現在どのような仕様になっているのかを理解し、そのうえで問題、理想の状態、現状とのギャップ、解決策を考える必要がありました。単にプログラミング言語の文法を知っているだけでは足りず、扱っているシステム固有の知識やこれまでの経緯を理解する必要があったというのが私の実感です。

    1〜3年目の苦労と変化

    1年目は保守業務を担当していました。プログラムがほとんど読めず、周囲の人たちの会話もあまり理解できず、この先やっていけるのかとずっと不安に感じていました。

    2年目はほぼテスト業務を担当しました。プログラムや設計書を見ながら、仕様どおりに動くかを確認する仕事を続けていました。テスト中心の業務だったこともあり、プログラムを見て調べたり理解したりする時間的な余裕がありました。

    3年目に保守業務へ戻ると、プログラムがなんとなく読めるようになっている自分に気づきました。その後、規模の大きな改修を一つやり切ったことが自信になり、「このままやっていけるかもしれない」と思えるようになっていきました。

    これは私が経験した順番と実感であり、担当する業務の内容や環境によって、必要な時間や過程は人それぞれ違うと思います。

    面接で、前職経験とエンジニア職をどうつないだか

    面接では、信用金庫での経験がエンジニアの仕事にどうつながるのかを気にされていたという印象を持っています。信用金庫からITという異業界へ移り、営業系の仕事からエンジニアという異職種にも移ったため、前職での経験と転職先の仕事をどうつなげて考えているかを見られていたと感じています。

    面接では、信用金庫時代に担当していた保育園での経験を話しました。コロナ禍で保護者向けの施設見学が難しくなっていた保育園に対して、施設内を動画で撮影し配信する案を提案したところ、保護者から反応があり、園長にも感謝されたという経験です。これはシステム開発によって解決した話ではありません。ただ、顧客の課題を見つけて解決策を提案した経験として、エンジニアという仕事でも同じように顧客の問題解決に関わりたいと説明しました。

    面接官に評価されたと断定はできませんが、伝わった感触があったと私は感じています。転職後に働いてみての実感としては、顧客の問題は必ずしもシステム開発だけで解決するものではなく、運用方法の提案など別の形で解決することもあると感じています。

    企業文化・働き方のギャップ

    信用金庫時代は、出退勤カードに出退勤時刻を記入し、出勤時と退勤時に支店長・副支店長・役席のいずれかから印鑑を押してもらっていました。転職後は、出勤時にチャットツールへコメントを入力し、退勤時はシステムに時刻を入力するだけになりました。この違いには、当時かなり衝撃を受けたのを覚えています。

    あくまで私が経験した二つの勤務先の違いです。

    質問のしやすさというギャップ

    転職後はリモートワークが多く、質問はチャット中心でした。リアルタイムで回答が返らず、作業の手が止まることはありました。一方で、質問すること自体は難しくないと感じていました。

    信用金庫時代は、周囲が忙しそうに見えて質問しづらい雰囲気を感じていました。転職後はチャットのため相手の状況が直接見えず、相手のタイミングで返信してもらえることもあり、質問する心理的な負担は小さかったです。もちろん「忙しい中すみません」といった最低限の気遣いはしていました。一緒に働いた人たちが基本的に優しかったことも大きかったと思います。

    これも、私が経験した職場での実感です。

    「自分にはスキルがない」と感じる読者へ

    異業種で働くうえで足りない専門スキルは、転職後に身につければよいものもあると私は考えています。未経験なのですから、そのスキルを今持っていなくて当然だと思います。

    ただし、社会人として身につけてきたものが何もないとは限りません。自分ではスキルだと思っていない行動でも、言語化してみると強みとして説明できることがあります。たとえば私の場合、「顔色をうかがって言葉を選ぶ」という感覚を、「相手の立場や反応を考え、その場に応じた伝え方をする」という形で説明できることに、転職活動を通じて気づきました。

    ただし、実際の行動やエピソードから説明できる範囲を超えて、実態以上に盛って伝えることはおすすめしません。自分では当たり前すぎて気づきにくい場合は、周囲の人に「自分はどんな人に見えるか」「仕事でどんなところが得意だと思うか」と聞いてみるのも一つの方法だと思います。

    転職前にやっておけばよかったこと

    今振り返って、転職前にやっておけばよかったと感じているのは、自分の行動や判断をもっと言語化する習慣をつけておくことです。私は「なんとなく」で行動したり判断したりすることが多いタイプでした。

    面接では、自分がこれまで何をしてきたかを言葉にして相手に伝える必要があります。「なぜこの行動をしたのか」「なぜこの判断をしたのか」を普段から具体的に言語化しておけばよかったと感じています。この考え方は、エンジニアになった今でも重要だと感じています。

    異業種転職を考えるなら、まず自分の行動を言語化してみる

    信用金庫での経験がそのまま異業種で通用する必要はないと私は考えています。私の場合、担当する業務システムの知識など、転職後に身につけたものもありました。

    一方で、これまで当たり前にやってきた行動の中にも、転職先に持っていけるものがあるかもしれません。まずは自分の行動や判断を書き出し、「なぜそうしたのか」を言葉にしてみることをおすすめします。

    転職先の選び方について知りたい方は「信用金庫からの転職先はどう選ぶ?私がITエンジニアを選んだ理由と求人選びの基準」、IT業界への転職の全体像を知りたい方は「信用金庫からIT業界へ転職はできる?選択肢の整理と考え方」、エンジニアという職種への向き不向きを知りたい方は「信用金庫からエンジニアになれる?向き不向きと転職前にできる準備」もあわせて読んでみてください。

  • 信用金庫を辞めるのはもったいない?私が考えた「今の安定」と「将来の安定」

    私が辞める前に「もったいない」と感じていたもの

    信用金庫を辞めることを考え始めたころ、私にも「もったいない」と感じるものがいくつかありました。

    一つは給与面です。私が勤めていた信用金庫は、現在勤めている会社より給与面は良いと感じていますし、長く勤めた場合も、現在の会社より信用金庫の方が給与は高くなっていたのではないかと今でも思っています。これは私が勤めていた信用金庫と、現在の勤務先を比較したうえでの私自身の実感であり、信用金庫全体がIT企業より給与が高いという意味ではありません。

    もう一つは、金融機関勤務に対して周囲が持っていた印象でした。金融機関に勤めているというだけで、周囲から真面目でしっかりしているという印象を持たれることがありました。友人からは、信用金庫に勤めていることで「あまり警戒しなくてよい人物という印象を持つ」という趣旨の話をされたこともあります。これは友人個人の主観であり、社会一般の評価として当てはまるとは限りません。

    家族からの評価も、私にとっては大きなものでした。両親は以前から信用金庫にお世話になっていた経緯があり、私が信用金庫職員になったことを好意的に受け止めていました。退職すると伝えたとき、両親が少し残念そうな表情をしていたのを見て、私は少し悲しく感じました。経緯を説明すると納得してくれましたが、この反応を見て、自分が何かを手放そうとしているという実感を強く持ったのを覚えています。

    実際に辞めてみて、これらはどうなったか

    給与は、実際に下がりました。ただし、普通に生活できる程度の給与は得られているため、転職前に心配していたほど大きな問題にはなっていないというのが私の実感です。

    周囲からの見られ方や家族からの評価についても、今の私は、真面目に普通に働いていれば、信用金庫勤務かIT会社勤務かということだけで社会人としての評価が大きく変わるとは感じていません。これはあくまで現在の私自身の実感であり、勤務先による評価の違いが一切ないと断定するものではありません。

    「もったいない」の裏側で考えていたこと

    一方で、当時の私には、信用金庫を続けることに対する別の心配もありました。上司から厳しい叱責を受けることが続いていたことと、信用金庫で渉外係をしていたころ、天候にかかわらず原付で営業活動をしていたことです。事故の危険への心配、暑さ・寒さ・雨などによる身体的な負担、外回りによる体力的な負担を、私は日々感じていました。

    この経緯の詳しい背景は[信用金庫を辞めたいと感じたら|私が辞める前に考えた選択肢]で触れているため、ここでは繰り返しません。

    当時の私が心配していたのは、「このまま負担が続けば、自分が働き続けられなくなる可能性があるのではないか」ということでした。上司から叱責されれば必ず休職するとか、原付営業を続ければ必ず働けなくなるといった因果関係を言いたいわけではありません。ただ、当時の私にとっては、その可能性を心配するだけの負担が実際にありました。今得ている安定だけを守ろうとして働き続けた結果、自分が働き続けられなくなり、安定そのものを失うことになれば、それこそが「もったいない」ことなのではないか。当時の私は、そう考えるようになりました。

    これが、私がこの記事で一番伝えたい判断軸です。「今得ている安定」と「今の働き方を続けた先でも安定して働き続けられるか」の両方を比べてみることを、私は当時の自分に必要だったことだと感じています。

    今の給与を辞める前にどう考えていたか

    参考として、私が転職活動で給与についてどう考えていたかも紹介します。給与額の交渉は転職エージェントに一任し、「前職と同程度の給与を維持したい」という希望を伝えていました。未経験転職だったため、給与が下がること自体は覚悟していました。実際に選んだ会社では給与は少し下がりましたが、月10時間程度残業した場合には前職と同程度になるくらいの水準でした。

    一方、別に内定を得た会社では、私の想定では年収が約100万円下がる可能性がありました。これは私が実際に検討した求人・内定先についての話であり、「未経験からのIT転職では年収が100万円下がる」ということを言いたいわけではありません。給与の条件は応募先によって大きく異なります。転職先の求人条件をどう見比べたかについては、[信用金庫からの転職先はどう選ぶ?私がITエンジニアを選んだ理由と求人選びの基準]で詳しく紹介しています。

    辞めて得たと感じているもの

    辞めて得たものの中で、私が特に大きいと感じているのは、リモートワークと内勤中心の働き方です。信用金庫で渉外をしていたころに感じていた、事故への不安や天候による身体的な負担は、今はほとんどありません。今の私が心配するのは、運動不足くらいだと感じています。

    これは私個人の現在の働き方についての実感であり、「IT業界であればリモートワークができる」「信用金庫の渉外は必ず危険だ」ということを言いたいわけではありません。

    今の自分が当時に戻っても、同じ判断をするか

    今の私が当時に戻ったとしても、信用金庫を辞めるという判断をすると思います。理由は、当時の上司から受けていた厳しい叱責による精神的な負担と、原付営業による事故・身体面への不安です。私は、その状態を続けて精神的・身体的に働き続けることが難しくなり、結果としてキャリアが途切れるような状態になることの方を「もったいない」と考えています。

    辞めなくてもよいかもしれないケース

    一方で、私は、営業数字が取れていなくても仕事そのものが嫌ではないなら、すぐに辞める必要はない場合もあると考えています。担当している地域との相性が悪いだけで、支店や配属が変われば状況が変化する可能性も考えられるためです。

    ただし、これはあくまで一つの仮定です。異動すれば必ずうまくいくとか、成績不振の原因が担当エリアにあるとまでは言えません。辞める前に検討できる可能性の一つとして、頭の片隅に置いておくとよいのではないかと思います。辞める前に考えられる他の選択肢については、[信用金庫を辞めたいと感じたら|私が辞める前に考えた選択肢]でも紹介しています。

    周囲は「もったいない」と引き止めてきたか

    私自身は、「信用金庫を辞めるなんてもったいない」と強く引き止められた経験は特にありません。親しい人たちは私の状況を理解しており、辞めることを自然な判断として受け止めてくれました。職場の同僚の多くも、私が辞めたいと考えていることをうすうす察していたようだと感じています。

    これも私自身が経験した周囲の反応であり、誰もが同じように理解してもらえるとは限りません。

    私がこの記事で伝えたいこと

    ここまで紹介してきたのは、私が「もったいない」と感じていたものと、その裏側で抱えていた心配です。この記事で伝えたい判断軸は、次の一点に集約されます。

    辞めることで何を失うかだけでなく、今の働き方を続けた先でも自分が安定して働き続けられるかまで、あわせて考えてみるということです。

    この考え方が、読者の状況にそのまま当てはまるとは限りません。ただ、「今得ている安定」と「将来の安定」の両方を比べてみることは、判断材料の一つになると私は考えています。

    辞めるか迷ったら、自分にとっての「安定」を整理する

    「信用金庫を辞めるのはもったいない」と感じている場合、まずは次の2つを書き出してみることをおすすめします。

    1. 今の仕事を辞めることで、具体的に何を失うか

    2. 今の仕事を続けることで、将来何を失う可能性があるか

    そのうえで、自分にとって何が「安定」なのかを考えてみてください。

    辞める前に考えられる他の選択肢を知りたい方は

    [信用金庫を辞めたいと感じたら|私が辞める前に考えた選択肢]

    転職活動そのものの進め方を知りたい方は

    [信用金庫から転職したい人へ|転職を考えたときに整理したこと]

    転職先の条件をどう考えるか知りたい方は

    [信用金庫からの転職先はどう選ぶ?私がITエンジニアを選んだ理由と求人選びの基準]

    もあわせて読んでみてください。

  • 信用金庫からの転職先はどう選ぶ?私がITエンジニアを選んだ理由と求人選びの基準

    転職先を考えるときにまず整理したこと

    私の場合、転職先を考えるうえで役立ったのは、いきなり業界名や職種名から探すのではなく、「今の仕事の何を変えたいのか」を整理することでした。

    私が転職先を考えたときに重視していたのは、主に次の3点でした。

    • より汎用的だと自分が考えていたスキルを身につけたい
    • 当時の自分が将来性を感じられる業界へ移りたい
    • 外回り中心の働き方から変えたい

    この3点は、あくまで私自身が信用金庫で働いていた当時の状況から出てきたものです。以降の見出しで、それぞれの背景を具体的に紹介します。

    私が転職先として検討したもの

    私が転職を考えたとき、候補として具体的に検討したのはIT業界のエンジニア職でした。

    IT業界の営業職も一度は候補に挙がりましたが、私の場合は、信用金庫で営業を経験したことで、次の仕事では営業以外の職種を選びたいと考えていました。IT営業については求人票を確認した程度で、実際に応募や面接はしていません。

    実際に応募したのは、主に転職エージェントから紹介されたエンジニア職の求人でした。

    ① 手に職をつけたいと思っていた

    当時の私は、「このままでは信用金庫業界でしか通用しないスキルしか身につかないのではないか」という不安を持っていました。この不安が、より汎用的だと当時の私が考えていたスキルを身につけたいという気持ちにつながり、エンジニア職への関心の一つになりました。

    これは当時の私が感じていた不安であり、実際に転職してみると、信用金庫時代の経験の中にも転職後に活きたものがありました。この点は後の見出しで改めて紹介します。

    ② 当時の私はIT業界に将来性を感じていた

    もう一つの理由は、信用金庫業界とIT業界を比較したときに、当時の私がIT業界のほうに将来性を感じていたことです。

    転職活動をしていた当時、私は次のように信用金庫業界を見ていました。

    • 低金利環境が続いていると感じていたこと
    • DX化が遅れていると感じていたこと
    • 大きな技術的な変更を進めにくい職場もあるのではないかと感じていたこと

    こうした見方から、「このままでは先細りするのではないか」という不安を持っていました。一方でIT業界については、DX化を進める側にあること、デジタル技術がさまざまな仕事で使われていくと考えていたこと、リモートワークなど新しい働き方を取り入れる企業もあることから、信用金庫業界より将来性があると当時の私は考えていました。

    これはあくまで転職活動をしていた当時の私の見方です。信用金庫業界全体の顧客層や、現在の金利状況・DX化の進み具合を客観的に説明するものではありません。IT業界であれば将来安泰だと保証するものでもありません。業界の将来性についての見方は人によっても時期によっても変わるものだと思いますが、当時の私は、この見方をもとに転職先を考えていました。

    ③ 外回り中心の働き方を変えたいと思っていた

    信用金庫で渉外係をしていたころ、私は毎日のように原付で顧客先を回っていました。夏の暑い日には熱中症のような症状を感じたことがあり、雨の日にはレインコートを着ていてもずぶ濡れになることがありました。雪の日にも顧客からの要望があり、路面に注意しながら原付で顧客の事務所まで向かった経験もあります。

    こうした外回りは私にとって体力的な負担が大きく、リモートワークのような働き方に憧れを持つようになりました。ただし、IT業界へ転職すれば必ずリモートワークができるとは限りません。私の場合も、実際に求人を選ぶ段階でこの点を確認していました(詳しくは後述します)。

    読者自身の場合、変えたいのは給与かもしれませんし、人間関係かもしれませんし、勤務地かもしれません。まず「何を変えたいのか」を書き出してみることが、転職先を考える最初のステップになると私は考えています。

    転職先で譲れない条件を先に決めておく

    私が実際に応募先を選ぶときに見ていたのは、主に給与・働き方・未経験者向けの教育や研修制度でした。求人票を確認し、自分が満足できる、または妥協できる条件であれば応募するようにしていました。

    一方で、次のような求人については、当時の私は入社先としては考えていませんでした。

    • 生活に必要だと考えていた水準を大きく下回る給与の求人
    • 全国転勤がある求人(自分の生活環境が大きく変わる可能性を避けたかったため)
    • リモートワーク制度がない求人(働き方を変えたかったため)
    • 研修が用意されていない求人(未経験だったため、教育してもらえる環境を重視していたため)
    • 仕事内容が分からない求人(入社後に何をするのか見えないことに不安を感じたため)
    • 客先常駐を前提とする求人(当時の私は、自分が希望するリモート中心の働き方との相性に不安があったため)

    当時の私は面接経験を積む目的で応募することもありましたが、入社先として受け入れられない条件自体はある程度決めていました。振り返ると、求人を見る前に「譲れない条件」を整理しておくことは、候補を比較するときに役立ったと感じています。

    これはあくまで私自身の希望条件との相性の話です。読者自身にとっての譲れない条件・妥協できる条件は、この例とは違うはずです。

    未経験の職種を考えるなら、教育制度を確認する

    私は未経験からのエンジニア転職だったため、求人票を見るときに教育・研修制度を特に重視していました。単に「研修あり」「OJTあり」と書かれているかだけでなく、可能なら研修の具体的な内容も確認し、さらに可能なら配属後にどのような仕事をする可能性があるかも確認しておくと、入社後のギャップを小さくする材料になると今は感じています。

    実際に入社した会社では、入社後2か月間の研修があり、主にLaravelの基本を学びました。未経験だった私には理解が難しく、研修中も苦労しました。さらに、実際に配属された現場ではLaravelを使用しておらず、研修で学んだ内容をそのまま実務で活かす機会はあまりありませんでした。

    それでも、研修内容や配属後の仕事内容を事前にどれだけ確認していても、入社後のギャップを完全になくすことは難しいというのが私の実感です。エンジニアを目指す場合であれば、どのような言語・フレームワークを使うのか、具体的にどんな仕事をするのかについて、分かる範囲で入社前に確認しておくと、準備の助けになると思います。可能であれば、希望する業界・職種ですでに働いている人から話を聞くことや、転職エージェントから情報を得ることも一つの手です。ただし、エージェントに聞けば現場の情報が必ず正確に分かるとは限らず、情報源の一つとして捉えるのがよいと私は考えています。

    信用金庫時代の経験が、転職後に活きた部分

    転職前の私は、「信用金庫業界でしか通用しないスキルしか身につかないのではないか」という不安を持っていました。しかし実際に転職してみると、信用金庫時代の経験の中にも活かせるものがあったと感じています。

    信用金庫時代、私は顧客へ説明するときに、なるべく分かりやすい言葉を選ぶことを意識していました。私がエンジニアとして働くようになってから、専門用語を使う場面が増えました。エンジニア同士では通じる言葉でも、システムに詳しくない顧客には伝わりにくいことがあり、今も顧客などに説明するときには、できるだけ相手が理解しやすい言葉を選ぶことを意識しています。

    転職先を探すときは、「今の仕事から変えたい条件」だけでなく、「今の仕事から持っていける経験」も一度整理してみる価値があると、振り返って感じています。

    私が実際に転職した会社ではどうだったか

    参考として、私が実際に転職した会社の条件を紹介します。これは「IT企業なら一般的にこうなる」という例ではなく、私が選んだ会社ではどうだったかという答え合わせとして紹介するものです。

    給与は、信用金庫時代より少し下がりましたが、前職の給与をある程度考慮した金額にしてもらえました。働き方は、週1回出社でそれ以外はリモートワークでした。研修は前述の通り、入社後2か月間ありました。

    給与・働き方・研修の内容は、応募先の企業によって大きく異なります。

    転職先を考えるときは、まず3つの条件を整理する

    信用金庫からの転職先を考えるとき、まず整理しておきたいのは次の3点だと私は考えています。

    1. 今の仕事の何を変えたいのか
    2. 転職先で譲れない条件は何か
    3. 今の仕事から持っていける経験は何か

    私の場合はこの整理を経て、ITエンジニア職という選択肢にたどり着きました。同じ結論になるとは限りませんが、整理の仕方自体は参考にしていただけると思います。

    IT業界という選択肢が気になった方は「信用金庫からIT業界へ転職はできる?選択肢の整理と考え方」、エンジニアという職種が気になった方は「信用金庫からエンジニアになれる?向き不向きと転職前にできる準備」、転職活動そのものの進め方を具体的に知りたい方は「信用金庫から転職したい人へ|転職を考えたときに整理したこと」もあわせて読んでみてください。

  • 信用金庫を辞めたいと感じたら|私が辞める前に考えた選択肢

    私が「辞めたい」と感じ始めた時期

    私が最初に「辞めたい」と強く感じたのは、信用金庫に勤めて2年目、渉外係に配属されてから半年ほど経ったころです。営業成績がなかなか上がらず、上司に詰められる日々が続くなかで、自分には営業としてのセンスがないのではないかと感じ始めたことがきっかけでした。

    何から離れたいと感じていたのか

    当時の私が離れたいと感じていたのは、営業という仕事そのもの、数字に対するプレッシャー、そして上司との関係でした。

    それに加えて、少なくとも私が勤務していた信用金庫では紙を使う業務が多く、DX化やリモートワークなど働き方の選択肢が世の中で広がっていくなかで、このままこの環境にい続けると、自分だけ時代に取り残されるのではないかという危機感も持つようになっていました。

    すぐには辞めなかった理由

    「辞めたい」と感じ始めてから、私はすぐには辞めませんでした。理由は大きく二つありました。

    一つは、当時の私が金融機関を辞めることで、それまで安定していると感じていた環境を失うのが怖かったからです。

    もう一つは、営業を始めてまだ半年しか経っていなかったため、今はセンスがないと感じていても、続けていれば仕事に慣れて、目立たなくても平均的な成果は出せるようになるのではないかと考えていたためです。

    考えが変わった転機

    この考えが変わったのは、期末に営業数字を取れなかったことを上司へ報告したときのことです。そのとき、私は人格を否定するような非常に厳しい言葉を受けました。当時、上司自身も期末で切羽詰まっていたことは理解していましたが、それでも「慣れるまで続けよう」と思っていた気持ちが変わるほどの出来事でした。

    信用金庫に残る道も考えた

    辞めることを考える一方で、私は信用金庫の中に残る道も一度は検討しました。

    一つは、別の支店への異動です。ただ、当時の私は、支店が変わっても業務の進め方や職場の雰囲気そのものは大きくは変わらないのではないかと考えていました。

    もう一つは、別の係や部署への異動です。当時、別の係の役席者から、「一度渉外係から下りると昇進できなくなる」という趣旨の話を聞いたことがありました。これが正式な人事制度としてそうなっていたのかどうかを私自身が確認したわけではありませんが、当時の私はその話をそう受け止め、「昇進できないと感じている環境で働き続けても、自分は頑張れない」と考えるようになりました。

    こうした経緯から、私は支店や係を変えるだけでなく、環境そのものを大きく変えてみたいと思うようになっていきました。

    「辞める」と決めるまでに私が十分にできなかったこと

    もともと私は、不満や不安を抱えながら「辞めたいな」と考える程度でした。ですが、上司から厳しい言葉を受けたことをきっかけに、半ば勢いで「絶対に辞める」と気持ちが固まりました。私はその時点で、他の選択肢を十分に検討したわけではありません。ただ、これは私自身の決断の経緯であり、勢いで辞めることを読者に勧めたいわけではありません。

    辞めたいと感じたときに整理できる選択肢は、一つではありません。たとえば次のようなものが考えられます。

    • 支店・係・部署の異動を相談してみる
    • 年齢の近い先輩や、信頼できる人に相談してみる
    • 人事に相談してみる
    • 転職も選択肢に含めて情報収集してみる

    どれが正解ということはなく、最終的にどうするかを決めるのは、読者自身です。転職という選択肢を具体的に考えてみたい場合は、私が転職を考え始めてから行動するまでの経緯を書いた「信用金庫から転職したい人へ|転職を考えたときに整理したこと」も参考にしてみてください。

    今、信用金庫を辞めたことをどう感じているか

    私自身は、信用金庫を辞めたことを全く後悔しておらず、辞めてよかったと思っています。現在はエンジニアとして働いており、週3〜4日はリモートワークをしています。給与は決して高いとは感じていませんが、普通に生活できるだけの収入は得られています。

    今の職場には、似たような境遇から転職してきた同僚もいて、比較的穏やかな人が多く、私自身は風通しのよい環境だと感じています。支店や係、部署を変えるという選択肢もあったかもしれませんが、今では環境そのものを大きく変える判断をしてよかったと思っています。

    これはあくまで私個人の結果です。

    「辞めたい」と感じている段階では、今すぐ答えを出す必要はありません

    「辞めたい」と感じたからといって、すぐに結論を出す必要はないと私は思います。私自身、最終的には勢いで「絶対に辞める」と決めましたが、それを読者の方に勧めたいわけではありません。

    まずは、支店・係・部署の異動、周囲の人や人事への相談、転職を含めた情報収集など、自分にどんな選択肢があるのかを整理してみることをおすすめします。

    転職を具体的な選択肢として考えてみたい場合は、「信用金庫から転職したい人へ|転職を考えたときに整理したこと」もあわせて読んでみてください。

  • 信用金庫から転職したい人へ|転職を考えたときに整理したこと

    信用金庫から転職した私が、最初に考えたこと

    私は信用金庫で働いたのち、IT業界へ転職しました。転職を考え始めた当初、私が最初に整理しようとしたのは、「このまま働き続けた場合に何が起きるか」と「転職した場合に何を得て、何を失う可能性があるか」という比較でした。

    ここでは、IT業界そのものの選択肢の説明は繰り返さず、私が転職を考え、実際に行動するまでの経緯を中心に書きます。

    私が転職を考え始めたきっかけ

    転職を考え始めたのは、信用金庫2年目の冬ごろ、渉外係だったときです。きっかけは一つではなく、良いものと悪いものの両方がありました。

    きっかけの一つは、担当していた保育園でのことです。当時はコロナの影響が残っていて、保育園の施設見学が難しい時期でした。園長から、親御さんが施設を見学できず保育園選びで不安を感じているという相談を受け、私は施設内を動画で撮影し、YouTubeや保育園のWebサイトで見られるようにすることを提案しました。この提案は親御さんから好評で、園長にも感謝され、その後投資信託の契約にもつながりました。

    自分で技術そのものを作ったわけではありませんが、技術を使った提案で人の役に立てたという経験から、「技術を扱う仕事であれば、別の形で人の役に立てるのではないか」と考えるようになり、IT業界への転職に興味を持ちました。提案の詳しい経緯は「信用金庫からIT業界へ転職はできる?選択肢の整理と考え方」で紹介しているので、ここでは簡単な紹介にとどめます。

    一方で、当時の仕事環境そのものにも悩みがありました。渉外係として営業数字を思うように上げられず、上司から人格を否定するような厳しい言葉を受けることもありました。夜になかなか眠れないことが続き、業務中に頻繁に腹痛が起きるようにもなり、精神科を受診したところ、抑うつ状態と診断されました。医師からは休職という選択肢も提示されましたが、私は休職しても自分が置かれている状況そのものは変わらないと感じ、「このままだと自分の人生が良くない方向へ進んでしまう」と考えて、転職を決意しました。

    これは私個人の当時の判断です。同じような状況にある人に、休職より転職を勧めるものではありません。

    転職を考えるうえで感じていた不安

    転職を考え始めてからも、不安がなかったわけではありません。当時勤務していた信用金庫は、私は業界内では給与が良い方だと感じていて、我慢して勤め続ければそれなりの給与を得られそうだとも考えていました。私は当時、金融業界を比較的安定していると捉えていたため、その環境を手放すことにも怖さがありました。

    また、未経験でIT業界へ転職すれば給与は下がるだろうと当時の私は考えていましたし、転職先の仕事がきつければ、仕事面・生活面の両方で厳しくなるかもしれないという不安もありました。これはあくまで当時の私の認識であり、「未経験からのIT転職では給与が下がる」という一般的な事実として述べているものではありません。

    それでも、転職を考え始めてからは「信用金庫に残った方がいいかもしれない」という気持ちにはなりませんでした。このまま働き続けられなくなれば、給与が下がるかどうか以前に、給与を得ること自体が難しくなると当時の私は考えていたためです。

    転職を決めてから最初に行ったこと

    転職を決めてから、私はまず求人サイトで、未経験でも応募できそうな求人がどのくらいあるのかを検索しました。自分に応募できる選択肢が実際にあるのかどうかを、最初に確認したかったからです。

    そのうえで転職エージェントに登録して相談し、その後、ITについての勉強(プログラミング言語、IT業界研究、職種研究)も始めました。

    これは私が実際に行った順番であり、誰にとっても正解の進め方という意味ではありません。エンジニアという職種を具体的に検討する場合の準備については、「信用金庫からエンジニアになれる?向き不向きと転職前にできる準備」でより詳しく紹介しています。

    信用金庫での経験は転職活動でどう見られたか

    転職活動を始める前、私はエンジニアと信用金庫職員とでは仕事内容も働く環境も大きく異なるため、信用金庫での経験が評価されるのか不安でした。

    実際の面接では、先ほどの保育園へのIT活用提案について話すと反応が良く、また、ある会社へ融資の提案をするために1か月間毎日通い、最終的に提案を受け入れてもらった経験については、粘り強さがあると評価されました。

    ただし私自身は、この営業のやり方に再現性があるとは感じていません。かなり無理をしており、精神的な負担も大きいやり方でした。ここから言えるのは、「営業実績があるからエンジニアに向いている」ということではなく、仕事内容が大きく違っていても、過去の経験を別の観点から説明できる場合がある、ということだと私は考えています。

    今、当時の自分に伝えたいこと

    今振り返って思うのは、もっと早く転職を検討すればよかった、ということです。私の場合、転職エージェントに相談したことで助けられた部分が大きく、もっと早く相談していれば、信用金庫でつらかった期間を短くし、IT業界でのキャリアをもう少し早く始められたのではないかと感じています。

    ただし、これは私個人の実感です。「転職エージェントに相談すれば早く転職できる」「つらいならすぐ転職すべき」ということを言いたいわけではありません。

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    信用金庫からIT業界へ転職はできる?選択肢の整理と考え方

    信用金庫からエンジニアになれる?向き不向きと転職前にできる準備

    転職を考え始めたら、まずは選択肢を知るところから

    信用金庫から転職するか迷っている段階で、すぐに辞めるかどうかを決める必要はありません。

    私はまず求人サイトで未経験でも応募できる求人があるかを調べ、その後、転職エージェントに相談しました。実際に求人を見たり、第三者に相談したりしたことで、自分にはどんな選択肢があるのかを具体的に考えやすくなりました。

    まずは「今の仕事を続けた場合」と「転職した場合」を整理したうえで、気になる求人を見てみる。必要であれば転職エージェントに相談してみる。そこからでも遅くないと思います。

    IT業界への転職が気になっている方は、関連記事も参考にしてみてください。

  • 信用金庫からエンジニアになれる?向き不向きと転職前にできる準備

    信用金庫からエンジニアになることは、実際に可能です。ただし、「自分はエンジニアに向いている」と転職前から確信できるとは限りません。私自身も、転職前にそうした確信があったわけではありませんでした。

    私が経験したエンジニアの仕事は、プログラムを書くことだけに時間を使う仕事というイメージとは異なる部分がありました。また、信用金庫での経験の一部はエンジニアの仕事の中でも活きる場面がありますが、それは「信用金庫出身者だからエンジニアに向いている」という意味ではありません。

    私は資格取得やポートフォリオ作成をしないまま転職しましたが、それが誰にでも当てはまる方法だと保証するものではありません。

    「エンジニア」という仕事、転職前と転職後でどう違って見えたか

    信用金庫で働いていた当時、「エンジニア」という仕事について、パソコンの前でキーボードをカタカタと打ち続ける仕事、難しい文字の羅列とにらめっこするような仕事、というイメージを持っていました。また、Webサイトやアプリを作ることが、エンジニアの仕事の中心だと考えていました。

    実際に私が経験したエンジニア業務では、プログラムを書くこと自体に使う時間は、転職前に想像していたほど長くはありませんでした。むしろ、何を作るのかを整理する要件整理や設計、関係者とのコミュニケーションに使う時間が多いというのが私の実感です。

    これはあくまで私が働いた環境・職種の範囲での実感です。ただ、「エンジニア=ひたすらコードを書く仕事」というイメージだけで検討を進めると、実際の仕事内容との間にギャップを感じる可能性があるかもしれません。

    エンジニアという職種に「向いている」と感じたことはあるか

    「信用金庫からエンジニアになれるか」を考えるとき、多くの人が気になるのは、自分がその仕事に向いているかどうかだと思います。

    私自身について正直に言うと、転職前はもちろん、転職してからも、「自分はエンジニアに向いている」とはっきり感じたことは特にありません。どちらかというと、年数を重ねる中で少しずつこの職種のやり方に慣れていった、という感覚のほうが近いです。

    特に苦労したのは、物事を筋道立てて考えること、いわゆる論理的に考えることを身につけることでした。信用金庫の業務とは異なる種類の考え方が求められる場面が多く、この部分の習得には時間がかかりました。

    向き不向きの感じ方は人によって異なり、これは私の経験にもとづく一事例です。

    信用金庫での経験は、エンジニアの仕事にどうつながったか

    信用金庫で働いていたころ、私は書類の記入漏れや押印漏れといったミスを避けるため、何度も確認作業を行っていました。当時の職場は、ミスに対して非常に厳しい環境だったと感じています。

    エンジニアに転職してからは、ミスに対する職場の雰囲気は、信用金庫時代に比べると寛容だと感じています。一方で、成果物やテスト結果を何度も見直すという作業そのものには、信用金庫時代の確認作業と通じる部分があるとも感じています。

    なお、信用金庫の営業経験で身につけたコミュニケーションの取り方が転職後に活きたと感じている点については、信用金庫からIT業界へ転職はできる?選択肢の整理と考え方ですでに触れているため、ここでは繰り返しません。

    これらは私個人の実感であり、どの経験がどう活きるかは配属先や職場環境によって異なります。

    転職前にどんな準備をしていたか

    私が転職活動を始める前に行っていたプログラミングの勉強は、ごく少しの範囲にとどまります。使っていた言語はJavaで、学習サービスのProgateを利用していました。信用金庫に勤務しながら、休憩時間などに遊び感覚で触っていた程度で、期間としては約1か月、実際に書いたコードの規模も非常に小さいものでした。

    これは、本格的にスキルを身につけるというよりも、プログラミングというものに実際に触れておき、選考の場で自分の言葉で感想を話せるようにしておく、という意味合いが大きかったと今は振り返っています。実際に面接では、「難しいと感じている部分はあるが、自分で書いたコードが意図した通りに動いたときは楽しいと感じた」という形で、実体験に基づいて話すことができました。

    このほか、退職後にITパスポートの学習を約2週間行いましたが、取得はしていません。ポートフォリオも作成していません。当時、履歴書に書ける主な資格としてはFP2級を持っていましたが、信用金庫時代に取得していた証券外務員資格などについては、IT業界への転職ではあまり意味がないのではないかと私自身は当時考えていました。

    これは私が実際に行った準備であり、資格やポートフォリオの要否を一般化するものではありません。必要な準備は応募先や希望する職種によって異なります。

    今、転職前の自分に伝えたいこと

    今振り返って、転職前の自分に伝えたいことが二つあります。

    一つは、信用金庫時代に、内容は何でもよいのでお客さまを助けて感謝された経験を、自分の中で言語化しておくということです。私の場合、そうした経験を起点にして「なぜIT業界を選ぶのか」という志望動機を深掘りしておくことが、選考の場で自分の考えを説明するうえで役に立ったと感じています。プログラミング言語そのものの知識は、転職後に必要に応じて調べながら身につけていった部分も多くありました。

    もう一つは、論理的に考えることに、転職前からもう少し触れておけばよかったということです。私自身はこの部分の習得に時間がかかったため、もし当時に戻れるなら、簡単な範囲でもよいので、筋道立てて考える練習を早い段階から始めておきたいと感じています。

    私の実体験

    本記事は、信用金庫勤務を経て情報通信業のITベンダーへ転職し、エンジニア(当初はプログラマー)として働いてきた私本人の体験をもとに書いています。仕事内容の受け止め方、向き不向きの感覚、転職前の準備の詳細は、いずれも本文各見出しで紹介した通りです。

    これらは私個人の経験であり、同じ結果を保証するものではありません。

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    エンジニアへの転職を考えているなら、まずできること

    私自身は、転職前に自分がエンジニアに向いているか確信できていませんでした。まずは、この記事で触れたような仕事内容のイメージと実際のギャップを知ったうえで、可能であれば学習サービスなどを使って少しだけプログラミングに触れてみることをおすすめします。

    そのうえで、信用金庫での経験の中から「なぜIT業界を選ぶのか」を自分の言葉で説明できるように整理しておくと、転職活動を具体的に進める段階で役立つはずです。今すぐ結論を出す必要はありません。仕事内容を知り、少し触れてみて、自分の転職理由を整理するところから始めてみてください。

  • 信用金庫からIT業界へ転職はできる?選択肢の整理と考え方

    信用金庫からIT業界への転職は、選択肢の一つとして実際に存在します。ただし、誰にでも簡単にできる、あるいは必ず成功するというものではありません。

    信用金庫での実務経験の一部は活かせる場面がありますが、業界・職種未経験としての習得努力が別途必要になります。

    また、「IT業界」とひとことで言っても中身は幅広く、社内SEやSIer、SES、自社開発エンジニアなど、検討できる方向は一つではありません。

    筆者自身も信用金庫から情報通信業のITベンダーへ転職し、エンジニアとして働いた経験があります。

    この記事では、その実体験をもとに、信用金庫からITに関わる仕事へ転職するときの選択肢や、実際に感じた不安・注意点を整理します。

    信用金庫からIT業界への転職は可能か

    結論から言うと、信用金庫からIT業界への転職は可能です。実際に、信用金庫での勤務からIT業界(情報通信業のITベンダー)へ転職し、エンジニアとして働いている人(筆者)がいます。

    ただし「可能である」ことと「誰にでも簡単にできる」ことは別です。未経験の業界・職種への転職である以上、応募先を探し、選考を受け、入社後は新しい知識を習得していく過程が必要になります。

    筆者自身がIT業界に関心を持ったきっかけは、特別なものではありませんでした。コロナ禍でIT業界自体が伸びているというニュースに触れたこと、また営業で使っていた社内システムに障害が起きた際に業務が大きく滞った経験から、「ITというものが仕事に与える影響の大きさ」を実感したことがきっかけです。

    さらに、コロナ禍で施設見学ができず困っていた取引先の経営者に対して、YouTubeなどの動画媒体を使った紹介を提案したところ、喜んでもらえたことがありました。技術そのものを開発したわけではありませんが、ITに関係する手段を使って目の前の人の課題解決を手伝えたという実感を得たことが、「IT業界であれば、もっと多くの人の課題解決に関われるのではないか」と考えるきっかけになりました。

    これは筆者個人の経験であり、同じきっかけがすべての人に当てはまるわけではありません。ただ、「今の仕事の中でITに関わる場面に触れたこと」が転職を考える入り口になるケースはある、という一例として紹介します。

    信用金庫での経験はIT業界でどう見られるのか

    信用金庫での業務は、担当する係によって内容が大きく異なります。参考として、筆者が実際に担当していた業務を時系列で挙げます。

    ・1年目前半:預金係、出納、ATMの操作案内、支店内外の清掃、備品運搬、伝票整理、コピー機のインク・用紙交換などの庶務
    ・1年目後半:融資係、個人ローンの受付、決算書の格付、電話での住宅ローン借り換え案内、電話での定期預金勧誘
    ・2年目:原付での顧客先訪問、融資営業、投資信託営業、定期預金営業、現金の引き出し受付・運搬、振込受付

    このように、信用金庫の業務は事務作業から対面営業まで幅が広く、「何を担当していたか」によってIT業界に転職した際に活かせる観点も変わってきます。

    筆者自身の実感としては、営業で培った「相手に配慮しながら話を組み立てるコミュニケーションの取り方」は、技術職に転職したあとも活かせたと感じています。

    一方で、IT業界・エンジニア職は未経験だったため、業務で使うプログラミング言語や仕事の進め方に慣れるまでには苦労がありました。筆者の場合、「ある程度仕事に慣れた」と感じるまでに約1年半かかっています。

    注意点として、これはあくまで筆者個人の実感です。「信用金庫出身者はIT企業から高く評価される」「営業出身者はエンジニアとして高く評価される」といった一般化はできません。金融機関出身者の経験が採用でどう評価されるかは応募先企業や職種によって異なるため、この記事では筆者個人の実感の範囲にとどめます。

    ITに関わる転職先・職種の選択肢

    「IT業界」という言葉は幅広く、転職先として検討できる方向はひとつではありません。代表的な選択肢としては、次のようなものが挙げられます。

    • 社内SE:自社の情報システムに関わる仕事とされ、勤務先や担当範囲によって具体的な業務内容には幅があります。ここで注意したいのは、社内SEは必ずしも「IT企業」に限った職種ではないという点です。信用金庫を含む金融機関やメーカーなど、IT企業以外の事業会社の情報システム部門で働く社内SEも存在します。そのため、「社内SE=IT業界の職種」と単純に捉えるのではなく、「ITに関わる働き方の一つ」として理解しておくと誤解が少なくなります。
    • SIer:顧客の情報システム開発を受託する企業・事業者です。
    • SES:客先のプロジェクト等でIT技術者が業務に携わる形態としてSESと呼ばれるものもあります。契約形態や働き方は企業・案件によって異なるため、応募時に確認が必要です。
    • FinTech企業:金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた言葉で、金融サービスと情報技術を結びつけた動きを指すとされます。FinTech企業はこうした分野に関わるサービスを提供する企業です。
    • 自社開発エンジニア(事業会社):自社のサービスやプロダクトを開発する企業のエンジニア職です。

    筆者自身は転職活動の際、社内SE、SES、自社開発企業などを含めて5社に応募しました。最終的に情報通信業のITベンダーに転職し、最初はプログラマーとして働き始めています。応募先を一つの職種・業態に絞らず、複数の選択肢を比較しながら検討したことは、筆者自身の経験としては役に立ちました。

    それぞれの選択肢の詳しい職務内容や向き不向きについては、この記事では概要にとどめ、今後、個別のテーマごとの記事で詳しく扱います。

    未経験からITへ転職するために必要な準備

    未経験でITに進む場合、必要になる知識や準備は応募先や希望する職種によって異なります。学習方法や資格については、この記事では深掘りせず、別の記事で扱います。

    参考として、筆者が転職活動の面接で実際に聞かれた質問は次のようなものでした。

    ・なぜ転職しようと思ったのか
    ・なぜIT業界なのか
    ・なぜその会社なのか

    これらはいずれも、経歴や志望動機の一貫性を確認する質問だったと筆者は感じています。ただし、これは筆者が受けた選考での実例であり、すべての企業の選考で同様の質問がされるとは限りません。

    信用金庫勤務者がIT業界への転職を考えるときの注意点

    「未経験でも簡単に転職できる」「転職すれば必ず年収が上がる」といった情報を鵜呑みにすることは避けたほうがよいです。筆者自身も、転職を検討していた当時、いくつかの不安を抱えていました。

    ・信用金庫での経験が新しい業界でどう活かせるのか、当時はわからなかった。
    ・当時検討していた求人の中には、未経験者を採用対象としているものもあり、その中には条件によっては年収が100万円近く下がる可能性のある求人もあって悩んだ。
    ・技術的な話を面接でされた場合に、まったく理解できないのではないかと不安だった。
    ・インターネット上で「未経験からのIT転職はかなりきつい」といった情報を目にし、実際にやっていけるのか不安だった。
    ・「IT業界はブラック」という評判も目にし、転職してもまた早期に離職することになるのではと不安だった。

    これらはあくまで筆者本人が当時検討していた求人・状況に基づく実感です。「未経験からのIT転職では一般的に年収が100万円下がる」という意味ではありません。年収の変化は応募先の業態・職種・条件によって大きく異なるため、一般論として断定はできません。

    同様に、「IT業界はブラックだ」という評判についても、業界全体や個々の企業の実態を裏付ける一次情報がこの記事にはないため、断定的には扱いません。

    筆者の実体験

    筆者は信用金庫勤務(預金係・融資係・渉外を経験)から、情報通信業のITベンダーへ転職し、エンジニア(当初はプログラマー)として勤務した経験があります。転職活動では社内SE・SES・自社開発企業を含む5社に応募しました。

    信用金庫での営業経験は、技術職に転職したあとのコミュニケーションの取り方に活かせたと感じている一方、業務で使う技術や仕事の進め方に慣れるまでは約1年半を要しました。

    これらは筆者個人の経験であり、同じ結果を保証するものではありません。

    信用金庫からITへの転職を考えている方へ

    信用金庫からIT業界への転職を考える場合、まずは「IT業界へ行くかどうか」だけで判断するのではなく、社内SEやエンジニアなど、どのような仕事に関心があるのかを整理することが大切です。

    筆者自身も、社内SE・SES・自社開発企業など複数の選択肢を検討したうえで、情報通信業のITベンダーへ転職しました。

    今後このサイトでは、社内SEやエンジニアといった個別の職種や、信用金庫からの転職活動の進め方についても詳しく整理していきます。

    転職活動を具体的に始めたい方向けには、信用金庫勤務者が転職エージェントを比較するときの考え方についても別の記事で扱う予定です。

    参考情報

    ・厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「システムエンジニア(受託開発)」
    https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/312

    ・日本銀行「FinTech(フィンテック)とは何ですか?」
    https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/kess/i25.htm